柊の庵

小さな庵から花、旅、食、猫のことをつらつら綴る他愛もない日記。

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惜春

    この街で暮らすようになって、早や4年と半年が過ぎた。

    各駅停車しか停まらないし、大きな商業施設もこじゃれた雑貨屋さんもない。
    それがかえって、東京23区内とは思えないほど静かで住み心地のいい街。
  はな-5
    引っ越してきた日は確か、小春日和の秋だった。
    翌年の春、本を借りに図書館へ行った帰り道のこと。
  はな-2
    区画整理がされていて、碁盤の目のような折り目正しい道を
    どうしたことか、辻を一本間違えて曲がってしまった。
  はな-4
    それでも「碁盤の目」なのだから、左へ左へと歩んでいけば
    そのうちに見慣れた景色が見えてきて、庵に辿りつくだろう、と。
  はな-3
    そこへ飛び込んできたのが、この色鮮やかなチューリップ畑だった。
    偶然持っていたデジカメで、夢中になって何枚も写真を撮った。 
  はな-6
    毎年、4月の中旬になると楽しみに訪れていたのに
    今年はそのいつものチューリップ畑が集合住宅と小さな駐車場になっていた。
  はな-1   
    なんで! どうして?
    ネットで調べてみたら、この7000株ものチューリップの球根を
    初孫の誕生を記念して20年以上もの間、毎年ひとりで植えてらした方が
    3年前に亡くなられ、2011年のこのチューリップは
    ご近所の方々が代わりに球根を植えられたことを知った。



  つる-2
    2月15日の記事にした 『祈り』
    1月初旬に末期のすい臓がんと宣告されながらも
    気丈に病気と闘っておられた方が、桜と共に散った。
  つる-1
    全国から寄せられた12万羽の折り鶴に見守られながら天へと召された。

    被災地へのボランティアや福島に取り残された動物たちのためにも
    ご尽力された方なのに、残念で、悔しくてならない。

    梱包の際に、なぜか入れ忘れた茜色の一羽は大切にとっておこう。





      せつな
          じんせいは せつないことのほうがおおいんにゃ。






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Comment

NoTitle 

先日の記事と共に今回も「無常」を感じますね。ずーっと同じことって無いんですね。
チューリップも、永遠じゃない。あ、だから「一期一会」って言葉があるのかな。
柊平くんは知ってか知らずかそのスタンス見習わなきゃですね〜
  • posted by sakusaku 
  • URL 
  • 2013.04/18 20:57分 
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NoTitle 

こんばんはー。
長い間、住人の目を楽しませてらしたでしょうね。
いつもそこにあったものがなくなると
あるのが当たり前じゃなかったんだと気づいて切ない。
  • posted by もちこ 
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  • 2013.04/18 21:06分 
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NoTitle 

移ろう季節…惜しまれつつ逝く人…
そして消えた花畑。
切なさに胸が痛む事が多いですね…

でも、かーさんは思うのですよ。
「それでも知り得た事は大きい」と。
一本道を間違えなければ出会えなかった風景が、
お孫さんを思う心を教えてくれた。
折り鶴に見送られて空へ登って行った方は、その
想いを見る人全てに残して行かれた…

気付かなければ通り過ぎてしまう事に、通り過ぎてしまえば知らずに行き過ぎてしまう事に…

悲しさは、ただ悲しさだけで終わったりはしないと思いませんか?^^
心に留めおきたい出来事は、きっと何かの力になると信じていたいです…
  • posted by 八朔かーさん 
  • URL 
  • 2013.04/19 01:52分 
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NoTitle 

人は生まれてきてから死に向かって歩いているんです。
どうやって生きたかが大事なんだと
つくづく思います。
ごくごく普通の市井の人は名を残すこともなく
逝かれるのですが、周りの方に与えた影響は
少なからずあるのです。
それが良い物でありたいと私は生きたいです。
まあ残りは少ないのですが(笑)
  • posted by about melmo 
  • URL 
  • 2013.04/19 08:32分 
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NoTitle 

おはようございます。
ひとつの花壇
ひとつの折り鶴にも
人の願いが込められているんですね。
不条理な人生
それでも生きていくしかないのも人生ですね。
  • posted by ノリかめ 
  • URL 
  • 2013.04/19 08:39分 
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NoTitle 

初めまして,zataro50と申します。
写真のチューリップ畑、当方も毎年に楽しみにしておりました。
今は、かってそこに畑があったことさえ、わからない変わり方ですね。上記は、チューリップ畑の当方のブログ記事です。お時間ありましたらご覧頂ければと思います。


おへんじ。 

□sakusakuさま
なんか暗い記事がつづいちゃいましたね。
人生は「出会い」と「別れ」の繰り返しですね。
お腹ぽよんぽよんのメタボおやじに諭されても
ぜんぜん説得力がにゃいけども~(=^--^)

□もちこさま
(=^‥^=) こんなのとか
o(^‥^=o)~ こんなのとか
o(^・x・^)o こんなのが3つくらいいると
毎日いろいろ笑かしてくれると思いますww

□八朔かーさんさま
いつも素敵なお言葉、ありがとうございます。
「春」は大好きな季節って方が大多数なんでしょうけども
ワタクシは子どもの頃から春がニガテなんです。
うまく言葉に現せないんですが
物悲しかったり、せつなかったり・・・
体質的にも温度とか湿度が合っていないのかもしれません。

□about melmo
ほんとにそうですよね。
時間、一日、友だちを大切に生きていきたいと
大震災があってからは更につくづく思うようになりました。

□ノリかめさま
会社へ向かうバスの中で、コメントを読ませていただき
思わず涙腺がゆるんでしまって、周囲の方に悟られないよう
慌てて車窓に目を向けました。
お人形さんのように可愛らしいお孫さんが誕生されたときも
ノリかめさまはなにかに願いをこめられたのでしょうね。

□zataro50さま
コメントありがとうございます。
チューリップ畑が見つからないので、また道を間違えたのかと思い
あの辺りをぐるぐる探してしまいました。
どうして畑がなくなってしまったのか知りたくて
いろいろ検索していたら、zataro50さまのブログへ辿り着いたようです。
今日あたり、お礼のコメントを書かせていただこうと思っていましたが
先にコメントをいただいてしまい恐縮しています。
  • posted by 鳴兎 
  • URL 
  • 2013.04/20 11:35分 
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ほぼご満悦な日々。

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